AI Weekly 2025-07-17
Grep MCP server、ChatGPT agent、Gemini Drops開始、VS Code MCP正式対応、Amazon S3 Vectors、Windsurf-Google合意、Windsurf-Cognition買収、Kiro spec-driven IDE、NotebookLMフィーチャードノートブック、Google検索のAI機能強化、GitHub Copilot Spacesの改善など
- # VercelのGrepがMCP serverを提供
- # ChatGPT agent、チャットから実行への統合エージェントシステム
- # Geminiの月次アップデートGemini Drops開始、Veo 3やWear OS対応を拡充
- # VS Code v1.102、MCP正式対応とCopilot Chatオープンソース化
- # MCP(Model Context Protocol)正式対応
- # GitHub Copilot Chatオープンソース化
- # Copilot coding agentバックグラウンド委譲
- # カスタムインストラクション自動生成
- # Amazon S3 Vectors、クラウド初のネイティブベクター対応ストレージ
- # Windsurf、Google移籍経てCognitionに買収されDevinと統合へ
- # AWSがKiroを発表、spec-driven developmentでプロトタイプからプロダクション対応IDE
- # Specs(仕様書)機能
- # Hooks(自動化)機能
- # NotebookLM、専門家によるフィーチャードノートブック機能を開始
- # Google検索、Gemini 2.5 Pro・Deep Search・AI通話機能を追加
- # GitHub Copilot、Issueテンプレートの利用とSpacesでのファイルアップロード対応
- # GitHub Copilot coding agent、インターネットアクセス設定機能を追加
- # GitHub Copilot code review、今後の非推奨化と変更を発表
VercelのGrepがMCP serverを提供
日付:2025年7月17日
GrepがModel Context Protocol(MCP)をサポートし、AIアプリが100万の公開GitHubリポジトリを標準インターフェースでクエリ可能に。Cursor、Claude、その他のエージェントでコード検索がHTTP経由で利用できる。
Grepと同じインフラストラクチャを使用し、結果は数秒以内で返却。特定パターンや正規表現でコード検索、言語・リポジトリ・ファイルパスでフィルタリング可能。
Cursorでの設定例:
{
"mcpServers": {
"grep": {
"url": "https://mcp.grep.app"
}
}
}
Claude Codeでの設定例:
claude mcp add --transport http grep https://mcp.grep.app
出展:Grep a million GitHub repositories via MCP
ChatGPT agent、チャットから実行への統合エージェントシステム
日付:2025年7月17日
OpenAIがChatGPT agentを発表。Operator、Deep Research、ChatGPTを統合した統一エージェントシステムで、仮想コンピューター環境で複雑なマルチステップタスクを自動実行する。チャットから実行への根本的転換を実現。
カレンダー確認+最新ニュース基づくクライアント会議ブリーフィング、4人分の日本の朝食材料計画・購入、競合他社3社分析+スライドデッキ作成などの包括的タスクを処理可能。ウェブサイト操作、コード実行、データ分析、Gmail・Google Calendar等の外部アプリ連携が可能。
利用条件はPro(400回/月、順次解放)、Plus・Team(40回/月、数日以内)、Enterprise・Education(数週間以内)。EU・スイスは規制要件クリア待ち。ツールメニューから「agent mode」選択または「/agent」で起動。
実行前のユーザー確認、途中での介入・停止が可能。金融取引は制限、プロンプトインジェクション対策を強化。スライドショー機能はベータ版で提供。
出展:Introducing ChatGPT agent: bridging research and action
Geminiの月次アップデートGemini Drops開始、Veo 3やWear OS対応を拡充
日付:2025年7月17日
GoogleがGemini Drops月次アップデート企画を開始。Geminiアプリの新機能紹介とヒントを毎月提供する定期アップデート形式を導入。
7月のアップデート内容はVeo 3統合によりお気に入り写真を音声付き8秒動画クリップに変換可能、Wear OS 4+全対応でスマートフォン不要の手首アクセス、Scheduled Actionsで毎朝のカレンダー要約・未読メール配信等の事前設定、Gemini 2.5 Proのコーディング・科学・推論・マルチモーダルベンチマーク性能向上、Gemini Liveキャプション機能追加など。
月次アップデート戦略によりGeminiエコシステムの体系的拡張を推進。
VS Code v1.102、MCP正式対応とCopilot Chatオープンソース化
日付:2025年7月9日
VS Code v1.102がリリース。MCPサポートの正式対応、GitHub Copilot Chatのオープンソース化、Copilot coding agentのバックグラウンド委譲機能、カスタムインストラクション自動生成など開発者ワークフロー改善の重要なアップデートを提供。
出展:VS Code June 2025 (version 1.102)
MCP(Model Context Protocol)正式対応
MCPサポートが一般利用可能に。MCPビューとギャラリーでサーバーの簡単インストール・管理が可能。プロファイルとSettings Syncでの統合により、MCPサーバーがファーストクラスリソースとして扱われる。
{
"python.useEnvironmentsExtension": true
}
GitHub Copilot Chatオープンソース化
GitHub Copilot Chat拡張がMITライセンスでオープンソース化。microsoft/vscode-copilot-chatリポジトリでソースコード公開。Agent mode、inline chat、MCP統合の実装が参照可能で、コミュニティ貢献と透明性を実現。
Copilot coding agentバックグラウンド委譲
タスクをVSCodeから直接Copilot coding agentに委譲してバックグラウンド処理が可能。開発者は他作業を継続しながら、agentが独立してタスクを処理。VS Code内でCopilot coding agentセッションを開始し、リアルタイムで進捗を監視できるようになった。
カスタムインストラクション自動生成
Chat: Generate Instructions
コマンドでプロジェクト固有の指示を自動生成。Agent modeがコードベースを分析してプロジェクト構造・技術・パターンを反映した.github/copilot-instructions.md
を作成。
# Command Palette
Chat: Generate Instructions
Amazon S3 Vectors、クラウド初のネイティブベクター対応ストレージ
日付:2025年7月15日
AWSがAmazon S3 Vectorsプレビューを発表。クラウドオブジェクトストレージ初のネイティブベクター対応で、大規模ベクターデータセットの保存・クエリを最大90%コスト削減で提供。RAG・ベクター検索アプリケーション開発の大幅なコスト効率化を実現。
専用vector bucketとAPIでインフラプロビジョニング不要。vector index単位でデータ整理、各bucketで最大10,000 indexes、index当たり数千万ベクターに対応。メタデータ付与によりフィルタリング検索も可能。
ベクター挿入・検索例:
# ベクター挿入
s3vectors.put_vectors(
vectorBucketName="my-vector-bucket",
indexName="my-vector-index",
vectors=[
{"key": "v1", "data": {"float32": embeddings[0]},
"metadata": {"genre": "scifi"}}
]
)
# 類似検索
query = s3vectors.query_vectors(
vectorBucketName="my-vector-bucket",
indexName="my-vector-index",
queryVector={"float32": embedding},
topK=3,
filter={"genre": "scifi"}
)
Amazon Bedrock Knowledge Bases、SageMaker Unified Studio、OpenSearch Serviceとネイティブ統合。ベクター検索・RAGアプリケーション・エージェントメモリ構築のコスト効率向上。米国・欧州・アジア太平洋5リージョンでプレビュー提供。
出展:Introducing Amazon S3 Vectors: First cloud storage with native vector support at scale
Windsurf、Google移籍経てCognitionに買収されDevinと統合へ
日付:2025年7月11日・14日
WindsurfがAI開発ツール業界で激動の週を迎えた。11日にGoogleとの合意でCEO Varun Mohan、共同創設者Douglas Chen、R&Dチームの一部がGoogle移籍。その3日後の14日、残るWindsurfチームがCognition(Devin開発元)に買収されることを発表。
Jeff Wang暫定CEOによるチーム向けメッセージで「創設者とリサーチチームを失った混乱の中でも、エンタープライズ収益は四半期毎に倍増、数十万のデイリーアクティブユーザーを維持」と現状を説明。Cognitionは$4B評価、$300M調達済みで世界最大企業にDevinを導入済み。
統合により「エージェント型IDE(Windsurf)+ 自律エージェント(Devin)」の組み合わせを実現。エンジニアチームがWindsurfでタスク計画、Devinチームに作業委譲、最難関部分をTab・Cascade機能で処理する統合ワークフローを構築予定。
出展:
AWSがKiroを発表、spec-driven developmentでプロトタイプからプロダクション対応IDE
日付:2025年7月14日
AWSが新しいエージェント型IDE Kiroを発表。プロトタイプからプロダクションまでをカバーするspec-driven development手法を採用し、AI開発の品質と効率を両立する開発環境を提供。現在無料プレビューで利用可能。
Specs(仕様書)機能
単一プロンプトから要件を自動展開し、EARS記法による受け入れ基準を生成。技術設計書(データフロー図、TypeScriptインターフェース、データベーススキーマ、APIエンドポイント)を自動生成。タスクとサブタスクの依存関係管理により、要件から実装まで一貫した開発フローを実現。
Hooks(自動化)機能
ファイル保存時の自動テスト更新、API変更時のREADME自動更新、コミット前のセキュリティスキャン等のイベント駆動自動化。チーム全体のコーディング標準を強制し、一貫性と品質管理を自動化。
Code OSSベースでVS Code設定・プラグイン互換、MCP対応、マルチプラットフォーム(Mac・Windows・Linux)対応。プロトタイプから本番品質への橋渡しを実現する新しいAI開発パラダイムを提供。
NotebookLM、専門家によるフィーチャードノートブック機能を開始
日付:2025年7月14日
GoogleがNotebookLMにフィーチャードノートブック機能を追加。著名な著者、研究者、出版物、非営利団体と協力して専門的なノートブックコレクションを提供し、高品質な情報源へのアクセスを大幅に改善。
初期ラインナップ:
- Eric Topolの長寿アドバイス
- The Economistの2025年予測分析
- Arthur C. Brooksの人生構築アドバイス
- イエローストーン国立公園の科学ガイド
- Our World In Dataの人間福祉トレンド
- Jacqueline Nesiの科学に基づく子育てアドバイス
- シェイクスピア全集
- 世界トップ50企業のQ1決算レポート
各コレクションはNotebookLMの全機能を活用可能。元のソース資料を読むだけでなく、質問や特定トピックの深掘り、元資料に基づく回答と引用、事前生成されたAudio Overview、Mind Maps機能でのテーマ探索が可能。先月導入された公開共有機能により、過去4週間で14万以上の公開ノートブックが作成。フィーチャードノートブックと公開共有により、専門知識、解説、パブリックドメイン情報の探索・共有が可能に。デスクトップユーザーから順次展開開始。
出展:Try featured notebooks on selected topics in NotebookLM
Google検索、Gemini 2.5 Pro・Deep Search・AI通話機能を追加
日付:2025年7月16日
Googleが検索にGemini 2.5 Pro、Deep Search、AI通話機能を追加。より高度なAI機能により検索体験を大幅に改善し、複雑な質問への回答とビジネス連絡の自動化を実現。
Gemini 2.5 Pro統合により、複雑な質問や長い会話でも一貫した回答を提供。Deep Search機能では、従来の検索では見つけにくい詳細情報や専門的な内容を深く掘り下げて検索。AI通話機能では、レストランの予約や営業時間確認などのビジネス連絡を自動化し、ユーザーの時間を節約。
現在、米国ユーザーへの展開を開始。Google AI ProおよびAI Ultraはより高い利用制限を享受。
出展:Dive deeper with AI Mode and get gaming help in Circle to Search
GitHub Copilot、Issueテンプレートの利用とSpacesでのファイルアップロード対応
日付:2025年7月16日
GitHub CopilotのIssue作成機能でプロジェクト固有のテンプレートを活用出来るようになった。
またGitHub Copilot Spacesでテキストファイル(.txt、.log、.json、.cppなど)や画像(.png、.jpg、.tiffなど)のアップロードが可能になった。複数リポジトリの知識に加えてファイルをSpacesにアタッチしておくことで、より最適化されたチャットが可能になる。
出展:Support for issue forms in Chat and file uploads in Spaces
GitHub Copilot coding agent、インターネットアクセス設定機能を追加
日付:2025年7月15日
GitHub Copilot coding agentにインターネットアクセス設定機能を追加。組織やエンタープライズ環境でのセキュリティ要件に応じて、agentのインターネットアクセスを制御できるようになった。
出展:Configure internet access for Copilot coding agent
GitHub Copilot code review、今後の非推奨化と変更を発表
日付:2025年7月18日
GitHub Copilot code reviewの今後の非推奨化と変更について発表。8月1日にcoding guidelinesがcopilot-instructions.mdに統合され、9月1日に完全廃止。8月6日には「Request pull request review from Copilot」チェックボックスが独立した設定項目として移動し、より見つけやすく使いやすくなる。また、Copilot code review専用のエンタープライズ・組織ポリシーが導入され、より細かい制御が可能に。