AI Weekly 2025-07-03
GitHub Copilotのエージェント機能強化、Cursorの新機能と価格改定、CloudflareのAIクロール有料化とPay-per-crawlシステム、Mozilla AIのWASMエージェント、Qwen VLOのプログレッシブ方式の生成モデルなど
- # GitHub Copilotのエージェントページ
- # Copilot Coding AgentのWebブラウザ機能
- # Copilot Code Reviewの大規模PR処理改善
- # GitHub DocsでCopilot Search機能提供開始
- # Cursor v1.2リリース、Agent To-dos、Queued messagesなど
- # Cursorの価格改定と謝罪
- # CursorのAgent Web機能
- # Cloudflareのコンテンツ独立記念日
- # CloudflareのPay-per-crawlシステム
- # Mozilla AIのWASMエージェント
- # Qwen VLO、プログレッシブ方式の生成モデル
GitHub Copilotのエージェントページ
日付:2025年7月3日
GitHub Copilotのエージェントページが提供開始された。リポジトリを選択してタスクを記述し、Copilotに作業を委任できる。Copilotはドラフトプルリクエストを作成し、レビューが必要な際に通知する。複数のタスクを同時に処理し、進捗状況をページで確認することも可能。
この機能はCopilot Pro以上で利用可能。
出展:Agents page for GitHub Copilot coding agent
Copilot Coding AgentのWebブラウザ機能
日付:2025年7月2日
GitHub CopilotのCoding AgentにWebブラウザ機能が追加された。Playwright MCPサーバーを活用し、Webアプリケーションとの対話が可能になった。これにより、Copilotはバグの再現や作業の検証を行い、プルリクエストにスクリーンショットを含めることもできる。
この機能はパブリックプレビューで提供され、GitHub MCPサーバーとPlaywrightがデフォルトで有効になっている。
出展:Copilot coding agent now has its own web browser
Copilot Code Reviewの大規模PR処理改善
日付:2025年7月2日
GitHub CopilotのCode Review機能が大幅に改善された。GitHub上のプルリクエストの約30%が20ファイル以上を含むが、より多くのファイルをより詳細にレビューできるようになった。
以前のシステム制限が解除され、より大きく複雑なファイルのレビューが可能になった。これにより、Copilotは典型的なプルリクエストでより多くのファイルをレビューし、より完全なカバレッジを提供できる。複数行にわたる提案も間もなく含まれる予定。
出展:Copilot code review: Better handling of large pull requests
GitHub DocsでCopilot Search機能提供開始
日付:2025年6月30日
GitHub DocsでCopilot Search機能が提供開始された。検索バーで直接質問を入力し、包括的で実用的な回答と関連ドキュメントへのリンクを受け取ることができる。
この機能は、問題の迅速な解決、新しいツールの発見、生産性の向上を目的として設計されており、中断を最小限に抑えて効率的に作業を進められる。
出展:Copilot search now on GitHub Docs
Cursor v1.2リリース、Agent To-dos、Queued messagesなど
日付:2025年7月3日
Cursor v1.2がリリース。Agent To-dosやQueued messages機能の追加、Tab補完の高速化、MemoriesがGA、マージコンフリクトをワンクリックで解決できるボタンの追加など。
Agent To-dos機能により、エージェントが構造化されたTo-doリストで事前計画を立て、長期的なタスクを理解し追跡しやすくなった。Queued messages機能で、現在のタスク完了後に実行されるフォローアップメッセージをキューに追加可能。
Memories機能がGA(一般提供)に。メモリ生成品質の向上、エディター内UIの改善、信頼性を保つためのユーザー承認機能を追加。PR indexing & search機能で、PRをファイルと同様にインデックス化・要約し、セマンティック検索が可能に。
Tab補完が約100ms高速化、TTFTが30%削減。
マージコンフリクトがあるファイルを開くと表示される「Resolve in chat」からAgentにコンフリクト解決の試行が可能に。
Cursorの価格改定と謝罪
日付:2025年7月4日
Cursorが価格改定について謝罪と説明を発表。6月16日の価格改定で、Proプランの変更とUltraプランの導入が行われたが、コミュニケーションが不十分だったことを認めた。
新しいCursor Proプランでは、TabとAutoモデルの無制限使用、月額20ドルのフロンティアモデル使用料、追加使用料の購入オプションを提供。以前のリクエストベースの価格設定から、APIベースの価格設定に変更された。
過去3週間の予期しない使用料について返金を提供。pro-pricing@cursor.com
まで連絡することで全額返金が可能。
CursorのAgent Web機能
日付:2025年6月30日
CursorがWebとモバイルでAgent機能を提供開始。cursor.com/agentsで利用可能。
バックグラウンドでのタスク実行(バグ修正、新機能構築、コードベース質問への回答)が可能。デスクトップ、タブレット、モバイルブラウザからのアクセスに対応し、PWAとしてインストールも可能(iOS/Android)。
チームメンバーとの協働(diff、プルリクエストのレビュー)、画像の含め込み、フォローアップ指示、複数エージェントの並列実行をサポート。Slack連携(@Cursorでエージェント起動、タスク完了通知)も提供。
Cloudflareのコンテンツ独立記念日
日付:2025年7月1日
Cloudflareが「コンテンツ独立記念日」を発表。CloudflareはAIクローラーがクリエイターに報酬を支払わない限り、デフォルトでブロックする方針へ移行。
従来のGoogle検索では「トラフィックと引き換えにコンテンツを取得」する取引が成立していたが、AI主導のWebではコンテンツクリエイターへの報酬が大幅に減少。OpenAIでは従来のGoogleに比べてトラフィック獲得が750倍困難、Anthropicでは3万倍困難になっているとCloudflareは言及。
次のステップとして、コンテンツクリエイターとAI企業が出会えるマーケットプレイスの構築に取り組む予定。
出展:コンテンツ独立記念日:報酬なしのAIクロールは許さない!
CloudflareのPay-per-crawlシステム
日付:2025年7月1日
CloudflareがPay-per-crawlシステムをプライベートベータで開始。コンテンツ所有者がAIクローラーにアクセス料金を請求できるシステム。
HTTP 402 Payment Requiredレスポンスコードを活用し、AIクローラーがコンテンツにアクセスする際に支払い意図を表明する仕組み。ドメイン所有者はサイト全体で統一された価格を設定でき、クローラーに対して「許可」「課金」「ブロック」の3つのオプションを提供。
クローラーはEd25519鍵ペアを生成し、HTTP Message Signaturesを使用して認証。crawler-max-price
やcrawler-exact-price
ヘッダーで支払い意図を表明し、Cloudflareが請求処理と収益配分を行う。
出展:Introducing pay per crawl: enabling content owners to charge AI crawlers for access
Mozilla AIのWASMエージェント
日付:2025年7月3日
Mozilla AIがWASMエージェントを発表。ブラウザ内で動作するAIエージェントを提供し、追加のツールやフレームワークのインストール不要でHTMLファイルとして実行可能。
WebAssemblyとPyodideを活用し、Pythonで書かれたエージェントコードをブラウザ内で実行。openai-agents-pythonライブラリを使用し、OpenAI互換APIでLLMを利用。ローカルモデル(Ollama、HuggingFace TGI、vLLM)もサポート。
デモとして会話エージェント、マルチエージェントシステム、ツール呼び出し機能付きエージェント、ローカルモデル対応エージェントを提供。CORS制限やモデルの重さなどの制限事項も明記。
出展:Wasm-agents: AI agents running in your browser
Qwen VLO、プログレッシブ方式の生成モデル
日付:2025年6月26日
Qwen VLO(Vision Language Object)が発表。
画像生成と編集の両方をサポート。プログレッシブ生成方式で左から右、上から下へ段階的に画像を構築。オープンエンド指示による編集(スタイル転換、背景変更、オブジェクト追加など)に対応。従来のマルチモーダルモデルでは生成プロセスでセマンティックな不整合が発生しがちだったが、Qwen VLOはプログレッシブ生成方式により詳細捕捉能力が向上し、生成プロセス全体で高いセマンティック一貫性を維持。
動的アスペクト比での画像生成が可能。4:1や1:3などの極端なアスペクト比にも対応。多言語指示(中国語、英語)をサポート。
Qwen Chatでプレビュー版として利用可能。
出展:Qwen VLo: From “Understanding” the World to “Depicting” It