AI Weekly 2025-11-06

#Google MapsにGemini機能を追加

日付:2025年11月5日

Google MapsにGemini AI機能が追加された。AndroidとiOSの一般ユーザー向けに、音声ナビゲーション、ランドマークベースのナビゲーション、プロアクティブな交通アラート、Lens機能が利用可能になった。

ナビゲーション中にGeminiを使用して、ルート上の場所検索、EV充電器確認、ETA共有が可能。マルチステップタスクにも対応し、Calendarと連携してイベントを自動追加できる。Geminiが利用可能な地域で、今後数週間でAndroidとiOSに順次展開、Android Autoにも対応予定。

2億5000万箇所の情報とStreet View画像を分析し、ルート上のランドマーク(ガソリンスタンド、レストラン、有名な建物など)を使った案内が可能。ランドマークベースのナビゲーションは米国でAndroidとiOSに展開中。

予期しない道路閉鎖や渋滞を事前に通知するプロアクティブな交通アラート機能を追加。米国でAndroidに展開中。

カメラでレストランやランドマークを識別し、音声で質問できるLens機能を追加。米国でAndroidとiOSに段階的に展開予定(今月下旬から)。

出展:Google Maps navigation gets a powerful boost with Gemini

#Magika 1.0をリリース

日付:2025年11月6日

GoogleがAI駆動ファイルタイプ検出システムMagika 1.0をリリースした。初回の安定版で、200種類以上のファイルタイプに対応(以前の約100種類から倍増)。

主な改善点として、Rustで一から書き直した高性能エンジン、ネイティブRustコマンドラインツール、コードや設定ファイルなどのテキストベースフォーマットの精度向上、PythonとTypeScriptモジュールの刷新が含まれる。

新たにサポートするファイルタイプとして、データサイエンス・ML関連(Jupyter Notebooks、Numpy arrays、PyTorch models、ONNX、Apache Parquet、HDF5)、モダンプログラミング・Web関連(Swift、Kotlin、TypeScript、Dart、Solidity、Web Assembly、Zig)、DevOps・設定関連(Dockerfiles、TOML、HashiCorp HCL、Bazel、YARA)、データベース・グラフィックス関連(SQLite、AutoCAD、Adobe Photoshop、Webフォント)を追加。

類似フォーマットの識別精度も向上。JSONLとJSON、TSVとCSV、Apple binary plistsとXML plists、C++とC、JavaScriptとTypeScriptを区別可能。

Rustベースのエンジンにより、シングルコアで1秒あたり数百ファイルを識別可能。マルチコアCPUでは1秒あたり数千ファイルまでスケール。MacBook Pro(M4)では約1,000ファイル/秒を処理。

出展:Announcing Magika 1.0: now faster, smarter, and rebuilt in Rust

#Gemini APIにFile Search Toolを追加

日付:2025年11月6日

GoogleがGemini APIにFile Search Toolを追加した。完全管理型のRAGシステムで、データグラウンディングを簡素化し、より正確な応答を実現する。

ストレージとクエリ時のembedding生成は無料。初期インデックス作成時のみ、100万トークンあたり0.15ドル(または適用可能なembeddingモデルのコスト)を支払う。

File Searchはファイルストレージ、最適なチャンキング戦略、embedding、取得したコンテキストの動的注入を自動管理。既存のgenerateContent API内で動作し、導入が容易。Gemini Embeddingモデルを使用したベクトル検索により、ユーザークエリの意味とコンテキストを理解し、正確な単語が使われていなくても関連情報を見つけられる。

モデルの応答には自動的に引用が含まれ、どの部分のドキュメントが使用されたかを指定。PDF、DOCX、TXT、JSON、多くの一般的なプログラミング言語ファイル形式など、幅広いフォーマットをサポート。

出展:Introducing the File Search Tool in Gemini API

#Gemini APIのStructured Outputsを改善

日付:2025年11月5日

GoogleがGemini APIのStructured Outputsを改善した。JSON Schemaサポートを拡張し、プロパティ順序の保持を追加。

すべてのアクティブにサポートされているGeminiモデルでJSON Schemaをサポート。Pydantic(Python)やZod(JavaScript/TypeScript)などのライブラリがGemini APIでそのまま動作可能。OpenAPI 3.0ベースのSchema objectのサポートに加えて、JSON Schemaを追加。

追加されたJSON Schemaキーワード:

  • anyOf:条件付き構造(Union)用
  • $ref:再帰的スキーマ用
  • minimumとmaximum:数値制約用
  • additionalPropertiesとtype: ‘null’
  • prefixItems:タプル風配列用

APIはスキーマ内のキーの順序と同じ順序を保持。すべてのGemini 2.5モデル以降でサポートされ、OpenAI互換APIにも適用。データ抽出やデータベースへの投入、エージェント間通信などのタスクで重要。

Structured Outputsは、データ抽出、マルチエージェントシステムでのエージェント間通信、AIアシスタントの自動設定など、実世界のAIアプリケーションで頻繁に使用される。

出展:Improving Structured Outputs in the Gemini API

#Copilot coding agentがpull requestテンプレートをサポート

日付:2025年11月5日

GitHub Copilot coding agentがpull requestテンプレートをサポートするようになった。Copilot coding agentが作業を完了すると、変更の概要をpull requestの本文に更新する。リポジトリのpull requestテンプレートに従って本文を記述可能。

リポジトリにpull_request_template.mdというファイルを追加することでpull requestテンプレートを作成できる。リポジトリに複数のpull requestテンプレートが含まれている場合、Copilotはタスクに最も適したテンプレートを選択する。

出展:Copilot coding agent now supports pull request templates