Claude Platform、Messages API に Advisor ツールを追加
Claude Platform の Messages API に、Executor モデルが必要に応じてより大きいモデルへ相談する Advisor ツールが beta で追加された。エージェント実装で推論コストと品質のバランスを取る利用者向けで、従来コミュニティで呼ばれてきた advisor 戦略を、追加の往復や自前のオーケストレーションなしに近い形で API から利用できる。
Advisor 戦略では、Sonnet または Haiku がツール呼び出しや結果読み取りを含めタスクを最後まで実行し、判断が難しい局面でのみ Opus を Advisor として呼ぶ。Opus は共有コンテキストを読み、計画・修正・停止のいずれかの指示を Executor に返す。Advisor はツールを呼ばず、利用者向けの本文も出さず、Executor への指示に限定される。大きいモデルが全体を分解して小モデルへ振るサブエージェント型とは逆で、小さく安いモデルが主導し、必要な場面だけフロンティア級の推論を差し込む、という整理である。
Anthropic は、Sonnet 4.6 を Executor にしたエージェント評価で、SWE-bench Multilingual において Opus 4.6 を Advisor と追加すると Sonnet 4.6 単体よりスコアが 2.7 ポイント上がり、エージェント単位のコストが 11.9% 下がったとしている。BrowseComp2 と Terminal-Bench 2.03 でも Sonnet 4.6 に Advisor を載せた構成が Sonnet 単体よりスコアとコストの両面で有利だとしている。Haiku 4.5 を Executor にした BrowseComp では、Opus 4.6 Advisor 付きで 41.2%、Haiku 単体の 19.7% を大きく上回る一方、スコアは Sonnet 4.6 単体より 29% 低く、タスクあたりコストは Sonnet 単体より 85% 安いとしている。
利用上の要点
- ツール型は
advisor_20260301で、type・name・Advisor 側のmodel(例:claude-opus-4-6)と Executor 側のmodel(例:claude-sonnet-4-6)を組み合わせる。max_usesで 1 リクエストあたりの Advisor 呼び出し上限を指定できる。 - 有効化には HTTP ヘッダー
anthropic-beta: advisor-tool-2026-03-01が必要で、ルーティングとコンテキストの受け渡しは単一の/v1/messagesリクエスト内で完結する。Advisor トークンは Advisor モデルの単価、Executor トークンは Executor モデルの単価で課金され、利用量ブロックでは Advisor 分が分けて報告される。 - Advisor の出力は短い計画が中心で、多くの場合 400〜700 テキストトークン程度に収まる。既存の Web 検索やコード実行ツールなどと同じリクエストの
tools配列に並べて宣言できる。