Git & GitHub入門講座
ノンプログラマーの方向けに実施したGit & GitHub入門講座
本講座はノンプログラマーの方向けのGit & GitHub入門講座です。 GitやGitHubだけでなく、プログラミング経験がない方で受講に支障はありません。
ただし、ファイルやフォルダの作成などの基本的なPC操作は行えることが前提となります。
講座の目標
- GitとGithubが利用できる環境を整える。
- GitとGithubの大まかな役割や機能を知る。
Gitとは
- 最も利用されているバージョン管理システム。
- Gitを利用すると「ファイルを誰が・いつ・どのような変更を加えたか」を記録・追跡することが出来るようになる。
Githubとは
- 最も利用されているコード管理サービス。
- ファイルをGitの状態と共にオンライン上に保存し、他の人と共有することが出来る。
- Gitの拠点/中心(hub)
環境構築について
Gitに限らず、プログラミングや開発においては、環境構築が最初の壁となることが多いと言われています。
環境構築は、OSやアプリケーション及び、それらのバージョンによって大きく異なる場合があり、数年前の方法がそのまま使えるとは限りません。
以降で紹介する方法は、なるべく簡単で安定していると思われるものを選択しています。
次のOSで動作確認を行っています。
- Windows 11 23H2
- macOS Sequoia 15.2
macOSの環境構築
ターミナルの起動
環境構築およびGitを使うにはターミナルを使う必要があります。ターミナルはmacOSに標準で搭載されているアプリケーションです。
まずはSpotlight検索を開いてください。コマンドキーとスペースを同時に押すと開きます。
次に「ターミナル」と入力してEnterを押してください。
次のような画面が表示されれば成功です。背景が黒かったり、表示されている文字列が違うかもしれませんが、問題ありません。
ターミナルはGitを利用する上でも使用します。開き方を覚えておきましょう。 Dockに追加しておいても良いかもしれません。
Homebrewのインストール
HomebrewはmacOS用のパッケージ管理システムです。Homebrewを使うと簡単にアプリケーションをインストールすることが出来ます。
まずはターミナルを開いて、次のコマンドをコピー&ペーストしてEnterを押してください。
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
するとパスワードの入力を求められるので、自身のPCのパスワードを入力してください。 ターミナルではパスワードを入力しても文字が表示されないので注意してください。
正しいパスワードが入力されると、次はEnterの入力を求められます。Enterを押してください。
インストールが完了すると、次のような表示になっていると思います。
使えるようになっているかを確認するために、次のコマンドをターミナルに入力してEnterを押してください。Homebrewのバージョンが表示されたら使える状態になっています。
brew --version
もしバージョンが表示されない場合は、次のコマンドをターミナルに入力してEnterを押してください。
(echo; echo 'eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"') >> ~/.zprofile
eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"
ターミナルを一度閉じて再度開いて、再度brew --version
を入力して、バージョンが表示されることを確認してください。
確認が出来たら、Homebrewのインストールは完了です。
Gitのインストール
最近のmacOSは、Gitが標準で搭載されるようになりましたが、環境によってはインストールされていない可能性があります。
まずはGitが使えるようになっているかを確認しましょう。次のコマンドをターミナルに入力してEnterを押してください。
git --version
次のようにバージョンが表示されていれば、既に使える状態になっています。
バージョンが表示されない場合、次のようなメッセージが表示されると思います。 デベロッパーツールをインストールを押してください。
使用許諾契約書が表示されるので、同意できる場合は「同意する」をクリックしてください。同意できない場合は、Gitの使用を諦めましょう。
デベロッパーツールのインストールには、それなりに時間がかかる場合はあります。気長に待ってください。
インストールが完了したら、再度git --version
を入力してEnterを押してください。バージョンが表示されれば、Gitのインストールは完了です。
GitHub CLIのインストール
GitHub CLIは、Githubが提供するGithubをコマンドラインから操作するためのツールです。
次のコマンドをターミナルにコピー&ペーストして、Enterを押してください。
brew install gh
コマンドを入力できる状態になったら、GitHub CLIのインストールは完了しています。
次のコマンドを入力してEnterを押してください。
gh --version
バージョンが表示されていれば、GitHub CLIのインストールは完了です。
Windowsの環境構築
PowerShellの起動
環境構築を行うためにWindows PowerShellを利用します。Windows PowerShellはWindowsに標準で搭載されているアプリケーションです。
まずはスタート検索を開いてください。タスクバーにある🔍アイコンを押すか、WindowsキーとSキーを同時に押すと開きます。
次に「PowerShell」と入力してEnterを押してください。
次のような画面が表示されれば成功です。表示されている文字列や背景色が違うかもしれませんが、問題ありません。
WinGetのインストール
WinGetはMicrosoftが提供するWindows パッケージ管理システムです。WinGetを使うと簡単にアプリケーションをインストールすることが出来ます。
まずは、WinGetが使えるようになっているか確認しましょう。PowerShellを開き、次のコマンドをコピー&ペーストしてEnterを押してください。
winget --version
次のようにバージョンが表示されていれば、既にWinGetが使える状態になっているため、WinGetのインストールは不要です。
バージョンが表示されなかった場合、次のリンクにアクセスして、「インストール」を押してください。
次のような表示がされたら、「Microsoft Storeで入手」をクリックしてください。
Microsoft Storeが開いたら、「インストール」を押してください。 次のように「インストール済み」の表示になったら、WinGetが使えるようになっているはずです。
最後にWinGetが使えるようになったかを確認するために、再度次のコマンドをPowerShellに入力してEnterを押してください。
winget --version
バージョンが表示されたら、WinGetのインストールは完了です。
Gitのインストール
次のコマンドをコピー&ペーストしてPowerShellに貼り付けて実行してください。
winget install --id Git.Git -e --source winget
実行すると途中で管理者としての実行が要求されるので許可してください。 問題がなければ、次のような表示になりGitのインストールが完了します。
PowerShellを右上にある✖ボタンを押して一度閉じて、再度開いてください。 PowerShellが開けたら、次のコマンドを入力してEnterを押してください。
git --version
次のようにバージョンが表示されていれば、Gitのインストールは完了です。
GitHub CLIのインストール
GitHub CLIは、Githubが提供するGithubをコマンドラインから操作するためのツールです。
次のコマンドをPowerShellにコピー&ペーストして、Enterを押してください。
winget install --id GitHub.cli
「インストールが完了しました」という表示がされたら、PowerShellを一度閉じて再度開いてください。
再度PowerShellを開いたら、次のコマンドを入力してEnterを押してください。
gh --version
バージョンが表示されていれば、GitHub CLIのインストールは完了です。
Githubのアカウント作成
Githubを利用するためには、Githubのアカウントが必要です。
次のURLにアクセスして、メールアドレス、パスワード、ユーザー名を入力してアカウントを作成してください。
次の画面まで進んでください。入力したメールアドレスにGithubからメールが届いているはずです。 添付されているコードを入力しましょう。
コードを入力するとサインインを求められるので、ユーザー名とパスワードを入力して「Sign in」を押してください。
サインインが出来たら、右上のアイコンを押してください。次のようなメニューが開かれます。 「Your profile」を押して、自分のプロフィールページに移動してください。
次のようなページが開かれます。
これでGithubのアカウント作成は完了です。
Gitの基本操作
Gitの基本的な操作を学びましょう。
以降、「ターミナルに入力してください」と書いてある場合、WindowsではPowerShellを利用してください。どちらでも同じ操作が出来ます。
git config
「ファイルを誰が・いつ・どのような変更を加えたか」を記録する前に、誰が変更を加えるかの設定をする必要があります。
まずは、次のコマンドの「ユーザー名」を自身のGithubに登録したユーザー名に変更して、ターミナルに入力してください。
git config --global user.name "ユーザー名"
続いて、次のコマンドの「メールアドレス」を自身のGithubに登録したメールアドレスに変更して、ターミナルに入力してください。
git config --global user.email "メールアドレス"
これにより、Githubに登録したアカウントで変更を行うことが記録されるようになります。
なお、この操作を毎回行う必要はありません。一度設定すれば、その設定は維持されます。
cd
Gitで管理するフォルダを作成します。
今回は、デスクトップに「git-tutorial」という名前のフォルダを作成してください。
続いてターミナルにcd
と入力した状態でスペースキーを押して隙間を空けたら、Enterを押さずに、そこに作成した「git-tutorial」フォルダをドラッグ&ドロップしてください。
cd
すると、cd
の後ろに「git-tutorial」フォルダのパスが表示されるはずです。Enterを押してください。
次のように移動したフォルダの名前が左側に来るようになっていれば成功です。表示が少し異なる場合があります。
cd
コマンドを利用すると、cd
の後ろに指定したフォルダに移動することが出来ます。
Tips:エイリアスを利用した移動
フォルダの移動に、ドラッグ&ドロップを行う必要はありません。
例えば、デスクトップへの移動は次のように入力すれば出来ます。
cd ~/Desktop
つまり、「git-tutorial」フォルダに移動するには次のように入力します。
cd ~/Desktop/git-tutorial
git init
「git-tutorial」フォルダに移動出来たら、Gitで管理するフォルダとして初期化します。
Gitで管理するフォルダのことを「Gitリポジトリ」と呼びます。
次のコマンドを入力してください。
git init
次のような表示がされていれば成功です。
これで「git-tutorial」フォルダがGitリポジトリとして初期化されました。
ls
Gitリポジトリを作成しました。次に、ファイルをGitリポジトリに追加します。
次のリンクをクリックして、languages.json
という名前のファイルをダウンロードしてください。
ダウンロードが完了したら、ダウンロードしたファイルを「git-tutorial」フォルダに入れてください。
ターミナルに戻り、ファイルが「git-tutorial」内にあることを確認します。次のコマンドをターミナルに入力してください。
ls
次のようにlanguages.json
が表示されていれば「git-tutorial」フォルダ内にファイルが存在します。
ls
コマンドを利用すると、現在いるフォルダ内にあるファイルやフォルダを一覧表示することが出来ます。
git status
Gitリポジトリとして利用している「git-tutorial」フォルダにファイルを追加しました。
しかし、これだけではGitリポジトリに追加されていません。
次のコマンドをターミナルに入力してください。
git status
git status
コマンドを実行すると、次のようにGitリポジトリ内のファイルの状態を確認することが出来ます。
~\Desktop\git-tutorial$ git status
On branch master
No commits yet
Untracked files:
(use "git add <file>..." to include in what will be committed)
languages.json
nothing added to commit but untracked files present (use "git add" to track)
表示された文章を見るとlanguages.json
が「Untracked files」に含まれています。このUntracked(未追跡)とは、Gitの管理下にない(Gitリポジトリに追加されていない)状態のことを指します。一方、Trackedとは、Gitリポジトリに追加されている状態のことを指しています。
Tips:簡潔なstatusの表示
次のように--short
オプションを付けると簡潔に表示されます。
git status --short
??
はGitリポジトリに追加されていないファイルであることを示しています。
~\Desktop\git-tutorial$ git status --short
?? animals.json
?? categories.json
?? tags.json
ステージング環境とコミット
Gitリポジトリにファイルを追加する前に、「ステージング環境」と「コミット」という概念を知っておく必要があります。
Gitリポジトリにファイルは追加されている状態には2段階あります。まず「ステージング環境」に追加し、 次に「コミット」と呼ばれる処理を行いGitリポジトリへ正式に追加することで、はじめて変更を追跡できるようになります。
この説明が難しければ、次のようなイメージを持ってください。
- ステージング環境に追加する:一時保存。変更を追跡できない。
- コミットする:保存。変更を追跡できる。
git add
ファイルをGitリポジトリの「ステージング環境」に追加します。
次のコマンドをターミナルに入力してください。
git add languages.json
git add
コマンドを利用すると、Gitリポジトリの「ステージング環境」にファイルを追加することが出来ます。
git status
コマンドを実行して、languages.json
が「Changes to be committed」に含まれていることを確認してください。次のような表示になっていれば成功です。
~\Desktop\git-tutorial$ git add .\languages.json
~\Desktop\git-tutorial$ git status
On branch master
No commits yet
Changes to be committed:
(use "git rm --cached <file>..." to unstage)
new file: languages.json
これでファイルがGitリポジトリの「ステージング環境」に追加されました。
git commit
ファイルをコミットして変更を追跡できる状態にします。-m
の後ろにメッセージを入力する必要があります。
メッセージには一般的に変更理由や変更内容などを記載することが多いです。
git commit -m "languages.jsonを追加"
次のような表示がされていれば成功です。
~\Desktop\git-tutorial$ git commit -m "languages.jsonを追加"
[master (root-commit) f056a02] languages.jsonを追加
1 file changed, 12 insertions(+)
create mode 100644 languages.json
続いて、git status
コマンドを実行してください。次のような表示がされます。
これは、Gitリポジトリ内に追跡されていないファイルもコミットされていないファイルもないことを示しています。
~\Desktop\git-tutorial$ git status
On branch master
nothing to commit, working tree clean
これでファイルの変更を追跡できる状態になりました。
git add -A
ファイルをステージング環境に上げるコマンドは、次のようにgit add
を使いました。
git add languages.json
複数ファイルをステージング環境に上げる場合は、ファイル毎にgit add
を実行するか、git add
の後ろにスペース区切りでファイル名を列挙する必要があります。
git add languages.json
git add animals.json
git add categories.json
git add tags.json
git add languages.json animals.json categories.json tags.json
しかし、ファイル数が非常に多い場合には、手間はかかります。その場合は、次のように-A
オプションを付けることで、対象となる全てのファイルをステージング環境にまとめて上げることが出来ます。
git add -A
-A
オプションはファイル名を入力しなくて良くなるため、対象となるファイルが1つだけの場合でも利用する方が多くいます。ですが、全てのファイルをステージング環境に追加するため、誤ったファイルを追加してしまう可能性があります。注意して利用してください。
.gitignore
git add -A
などによって、誤ったファイルをGitリポジトリに追加しない仕組みとして、.gitignore
ファイルというものが存在します。
今回は紹介するだけですが、必要になることがあると思うので、記憶の片隅に置いておいてください。
次のような内容の.gitignore
ファイルを作成して、Gitリポジトリに追加すると、そのファイルに記載されたファイルはGitリポジトリに追加されなくなります。
secret.txt
secret-folder/
auth-keys.json
*.log
git reset
また、.gitignoreファイルに記載していないがコミットに含めたくないファイルをステージング環境に上げてしまった場合は、git reset
コマンドを利用します。
間違えたファイルをステージング環境に上げてしまった場合は、次のようにコマンドを入力すれば取り消せます。
git reset 間違えてファイルのパス
また、全てのファイルをステージング環境から外す場合は、次のコマンドを実行してください。
git reset .
Githubと接続する
GitリポジトリをGithubとやりとりするためには、GithubとPCが接続できるようにする必要があります。
Github CLIを利用して、Githubと接続しましょう。
次のコマンドをターミナルに入力してください。
gh auth login
すると順番に質問が表示されます。それぞれの質問に対して、次のように選択肢を選んでください。
- Where do you use GitHub?:Github.com
- What is your preferred protocol for Git operations on this host?:HTTPS
- Authenticate Git with your GitHub credentials?:Y
- How would you like to authenticate GitHub CLI?:Login with a web browser
すると次のような表示になっているはずです。 そのままEnterを押してください。https://github.com/login/device が開かれるはずです。
~\Desktop\git-tutorial$ gh auth login
? Where do you use GitHub? GitHub.com
? What is your preferred protocol for Git operations on this host? HTTPS
? Authenticate Git with your GitHub credentials? Yes
? How would you like to authenticate GitHub CLI? Login with a web browser
! First copy your one-time code: 4D32-7C0A
Press Enter to open https://github.com/login/device in your browser...
自身のGithubアカウントが表示されるので、「Continue」をクリックしてください。
次のような表示がされたら、ターミナルに記載されている「First copy your one-time code: 」の後ろにあるコードを入力してください。
「Authorize github」をクリックしてください。
「Congratulations, you’re all set!」と表示されたら、Githubと接続できるようになっています。
リモートリポジトリの作成
自身PC上にあるGitリポジトリをローカルリポジトリ、Github上のGitリポジトリをリモートリポジトリと呼びます。 リモートリポジトリを作成することで、他の人との共有や、バックアップが可能になります。
リモートリポジトリを作成しましょう。
まずは、自身のGithubのプロフィールページにアクセスしてください。
「Repositories」タブをクリックして、リポジトリ一覧ページに移動してください。
右上にある「New」ボタンをクリックして、リポジトリ作成ページに移動してください。
次のように設定をして、「Create repository」ボタンをクリックしてください。
- Repository nameに「git-tutorial」と入力してください。
- Privateを選択してください。
- Privateにすることで、他の人にリポジトリを見られないようにすることが出来ます。
次の画面が表示されたら、リモートリポジトリの作成は完了です。
おまじない
GitとGithub間の操作に入る前に、操作が簡単になる設定をいくつか行っておきましょう。
まずは次のコマンドをターミナルに入力してください。
git config --global --add push.autoSetupRemote true
続いて、次のコマンドを入力してください。
git config --global pull.default current
これで、以降の操作が少し楽になります。
Git、Github間の操作
GitとGithub間でデータをやり取りする方法を学びましょう。
ローカルリポジトリと紐づける
ローカルリポジトリとリモートリポジトリを紐づけましょう。
リモートリポジトリ作成後の画面に書かれている次のようなコマンドを順番にターミナルへ入力すれば、リモートリポジトリとローカルリポジトリを紐づけることが出来ます。
上側に記載されている「…or create a new repository on the command line」の方は、リモートリポジトリを作成した後にローカルリポジトリと紐づける場合に利用します。今回は、先にローカルリポジトリを作成しているので、下側に記載されている「…or push an existing repository from the command line」の方を利用します。
…or push an existing repository from the command line
git remote add origin https://github.com/your-account/git-tutorial.git
git branch -M main
git push -u origin main
git-tutorialフォルダに移動して、順番にコマンドを入力していきます。
まずは次のコマンドを入力してください。URLはユーザーによって異なるので自身のリポジトリの画面からコピー&ペーストしてください。
git remote add origin https://github.com/your-account/git-tutorial.git
次に、次のコマンドを入力してください。
git branch -M main
最後に、次のコマンドを入力してください。
git push -u origin main
ターミナルの表示は次のようになっているはずです。
~$ cd ~\Desktop\git-tutorial\
~\Desktop\git-tutorial$ git remote add origin https://github.com/your-account/git-tutorial.git
~\Desktop\git-tutorial$ git branch -M main
~\Desktop\git-tutorial$ git push -u origin main
Enumerating objects: 3, done.
Counting objects: 100% (3/3), done.
Delta compression using up to 28 threads
Compressing objects: 100% (2/2), done.
Writing objects: 100% (3/3), 322 bytes | 322.00 KiB/s, done.
Total 3 (delta 0), reused 0 (delta 0), pack-reused 0 (from 0)
To https://github.com/your-account/git-tutorial.git
* [new branch] main -> main
branch 'main' set up to track 'origin/main'.
ここまで出来たら、Githubのリポジトリページをリロードしてください。ローカルリポジトリの内容がリモートリポジトリに反映されているはずです。
Githubでコードを編集
GitHubのリポジトリページを見ると、大きく「Add a README」と書かれていることに気づくと思います。GitHubでは、README.mdという名前のマークダウンファイルを作成すると、リポジトリページにその内容が表示されるようになります。
README.mdを作成してみましょう。
「Add a README」ボタンを押してください。
次のような画面が表示されるので、実際にREADME.mdの内容を入力してください。
README.mdには一般的にリポジトリの説明や使い方、注意事項などを記載しますが、今回は特に内容がないので、見出しと適当な文章を書いてください。マークダウンでは、いくつかの#
の後にスペースを空けて文字を入力すると見出しを作成することが出来ます。
編集が終わったら、「Commit changes」ボタンを押してください。
次のような表示がされたら、「Commit changes」を押してコミットを行いましょう。
すると、リポジトリページの表示が次のように変わっているはずです。また、README.mdファイルがリモートリポジトリ内に追加されていることが確認できます。
git pull
リモートリポジトリに加えた変更をローカルリポジトリに反映させるには、git pull
コマンドを使用します。
次のコマンドをターミナルに入力してください。
git pull
ターミナルは次のような表示になっていると思います。
~$ cd ~/Desktop/git-tutorial/
~\Desktop\git-tutorial$ git pull
remote: Enumerating objects: 4, done.
remote: Counting objects: 100% (4/4), done.
remote: Compressing objects: 100% (3/3), done.
remote: Total 3 (delta 0), reused 0 (delta 0), pack-reused 0 (from 0)
Unpacking objects: 100% (3/3), 995 bytes | 248.00 KiB/s, done.
From https://github.com/hrdtbs/git-tutorial
612d64a..800591e main -> origin/main
Updating 612d64a..800591e
Fast-forward
README.md | 3 +++
1 file changed, 3 insertions(+)
create mode 100644 README.md
ls
コマンドを実行して、README.md
がローカルリポジトリに追加されていることを確認してください。
~\Desktop\git-tutorial$ ls
Mode LastWriteTime Length Name
---- ------------- ------ ----
-a---- 2024/12/11 15:22 133 languages.json
-a---- 2024/12/11 15:44 75 README.md
git push
ローカルリポジトリに加えた変更をリモートリポジトリに反映させるには、git push
コマンドを使用します。
まずは、ローカルリポジトリに変更を加えます。次の作業を行ってください。
- 「git-tutorial」フォルダに、好きなファイルを追加する。
- ファイルをステージング環境に追加する。
- ファイルをコミットする。
ローカルリポジトリに変更を加えたら、次のコマンドをターミナルに入力してください。
git push
ターミナルは次のような表示になっていると思います。
~\Desktop\git-tutorial$ git push
Enumerating objects: 11, done.
Counting objects: 100% (11/11), done.
Delta compression using up to 28 threads
Compressing objects: 100% (6/6), done.
Writing objects: 100% (6/6), 674 bytes | 674.00 KiB/s, done.
Total 6 (delta 5), reused 0 (delta 0), pack-reused 0 (from 0)
remote: Resolving deltas: 100% (5/5), completed with 5 local objects.
To https://github.com/your-account/git-tutorial.git
c7192af..a5ce5d7 main -> main
リモートリポジトリを確認すると、今コミットしたファイルが追加されていることが確認できます。
git log
Github上で、リポジトリのコミット履歴を確認することが出来ます。
リモートリポジトリを開いてください。
「Code」ボタンの下にある「Commits」をクリックしてください。 するとコミット履歴が表示されます。
git log
コマンドを利用すると、ローカルリポジトリのコミット履歴を確認することも出来ます。
次のコマンドをターミナルに入力してください。
git log
次のようにコミット履歴が表示されているはずです。
~\Desktop\git-tutorial$ git log
commit a5ce5d7f984159920d641775bae8374329bdfd61 (HEAD -> main, origin/main,
origin/HEAD)
Author: your-account <your-account@gmail.com>
Date: Mon Dec 16 07:58:43 2024 +0900
animals.jsonを追加
commit c7192aff285c86129cd82bae58dd3e241b0b2adc
Author: your-account <your-account@gmail.com>
Date: Sun Dec 15 15:51:25 2024 +0900
README.mdを追加
git clone
リモートリポジトリをローカルリポジトリに複製するには、git clone
コマンドを使用します。
例えば、ローカルリポジトリを消してしまった場合や、自分や他の人が作成したリポジトリを使いたい場合などに利用します。
まずは、「git-tutorial」フォルダを削除してください。
フォルダを削除したら、リモートリポジトリのページを開いてください。
「Code」ボタンを押すと、次のようにリモートリポジトリのURLが表示されます。このURLをコピーしてください。
ターミナルを開いて、リポジトリを持ってきたい場所、今回はデスクトップに移動します。
cd ~/Desktop
移動できたら、次のように入力した後にスペースを空けて、先ほどコピーしたURLをペーストして実行してください。 ペーストは、WindowsであればCtrl + V、MacであればCommand + Vを押すことで行うことが出来ます。
git clone
次のような表示がされていれば成功です。
~\Desktop$ git clone https://github.com/your-account/git-tutorial.git
Cloning into 'git-tutorial'...
remote: Enumerating objects: 6, done.
remote: Counting objects: 100% (6/6), done.
remote: Compressing objects: 100% (5/5), done.
remote: Total 6 (delta 0), reused 3 (delta 0), pack-reused 0 (from 0)
Receiving objects: 100% (6/6), done.
デスクトップを確認すると、「git-tutorial」フォルダが作成されているはずです。
Gitコマンドの整理
今回学んだGitコマンドを整理しましょう。あまり使う機会のないコマンドは省いています。
コマンド | 説明 |
---|---|
git init | Gitリポジトリを初期化する |
git add | ファイルをステージング環境に追加する |
git add -A | すべてのファイルをステージング環境に追加する |
git commit -m "コミットメッセージ" | ファイルをコミットする |
git push | ローカルリポジトリの変更をリモートリポジトリに反映する |
git pull | リモートリポジトリの変更をローカルリポジトリに反映する |
git clone | リモートリポジトリをローカルリポジトリに複製する |
まとめ
講座の目標が達成できたと思います。
- GitとGitHubが利用できる環境を整える。
- GitとGitHubの大まかな役割や機能を知る。
今回、GitとGitHubの機能として紹介したものは、まだまだ一部です。特に、複数人で同時開発を行う場合や承認フローなどを導入したい場合は、全く扱っていないブランチやマージ、プルリクエストなどの理解も必要になってきます。
ですが、今回紹介した内容を知っていれば、ほぼ1人での開発や、ファイルのバックアップなどには十分対応できるはずです。 また、少し分からないことがあっても、人やAIに質問することで解決できるようになっていると思います。