Linux カーネルの epoll サブシステムに、レース条件に起因する use-after-free がある。CVE-2026-46242(通称 Bad Epoll)として追跡され、kernel.org 由来の CVSS 3.1 ベーススコアは 7.8(HIGH)である。非特権プロセスが root へ権限昇格でき、デスクトップ・サーバに加え Android でも到達しうる。発見と実証用エクスプロイトは Jaeyoung Chung による Google kernelCTF 向けの 0-day 報告である。
影響範囲は次のとおり。
- 導入: コミット
58c9b016e128(2023 年 4 月)。修正: コミットa6dc643c6931(2026 年 4 月)。 - 影響: v6.4 以降を基にしたカーネルで、上記修正のバックポートが未適用のもの。v6.1 系など、当該欠陥導入前の系統は対象外である。
- 到達面: Chrome のレンダラサンドボックス内からもトリガしうる。Pixel 10(カーネル v6.6+)向けの完全な root 化は進行中とされ、Pixel 8 など v6.1 系端末は影響外である。
- 回避策: epoll は無効化できないコア機能のため、設定による kill-switch はない。
公開されている PoC は kernelCTF の lts-6.12.67 で約 99%、cos-121-18867.294.100 で約 98% の成功率と説明されている。対処はディストリビューションが提供する修正済みカーネルへ更新し、必要なら再起動することである。upstream 修正は a6dc643c6931、または各ベンダのバックポートを適用する。