Unreal Engine 6、UE5 と UEFN の統合ロードマップ

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Epic Games は Unreal Engine 6(UE6)の初期方針を示した。今後 2 年間で UE5 と Unreal Editor for Fortnite(UEFN)を UE6 という単一製品に統合し、リリースと運用の在り方を進化させる。UE6 は UE5 と UEFN を統合した次世代ゲーム向けの単一エンジンとして位置づけられ、レンダリングの強化、クック時間の短縮、イテレーションループの効率化、モバイル性能の向上を掲げる。詳細は Unreal Fest Chicago でも共有される。

#Verse と Scene Graph

ゲームプレイのプログラミングモデルは Verse へ移行する。Verse は C++ をトランザクション化した言語として位置づけられ、大規模で永続的なライブ体験を多数のコントリビューターで構築しやすくすることを目的とする。UE6 では Verse を土台にした新しいゲームプレイフレームワーク Scene Graph を一から構築する。

Verse の関数はアトミックなトランザクションの一部として実行され、必要に応じてロールバックや再シミュレーションが行われる。現状は単一スレッドで動作し、カスタム LLVM コンパイラが C++ を自動的にトランザクション化する。UE6 では大規模なライブワールド向けに完全分散型のソフトウェアトランザクショナルメモリを構築し、単一スレッドの Verse コードを複数サーバーへ自動分散する。開発者は単一マシン上で動くコードとして書き、カスタムネットワークコードの調整なしにスケールさせることを目指す。

UEFN の weak_map 永続化などは新しいプログラミングモデルへの初期段階の機能として位置づけられ、UEFN と UE6 の統合に向けて段階的に導入される。

#ポータブルコンテンツ

第二の柱は、コンテンツとコードをゲームやエンジン間でポータブルにすることである。オープンスタンダードを通じてコンテンツ、コード、エコノミーの相互運用を推進する。glTF や USD が要件を満たせば主要フォーマットとして採用し、足りない部分は Verse API や定義済みアセット規約で互換性を確保する。

Fortnite コスメのポータビリティを最初の実証とし、基本システムをオープンな UE6 モジュールへ移す。Smart Asset はゲーム境界を越えて機能するロジック付きアセットとして位置づけられ、スマートアセット向けのシェアリングエコノミー構築を目指す。

#開発パイプラインと AI

第三の柱として、Claude や Gemini などと連携できる MCP をはじめとする開発パイプライン機能の整備が進められる。エンジン機能の広範な公開を MCP プロトコル経由で行い、オープンな UE6 MCP 基盤の上でカスタム連携を組み立てられるようにする。Epic Developer Assistant(EDA)はオプションのターンキー案として改善され、全ユーザー向けにデフォルトで提供される。

モデル支援型制作では、レベルデザイン、キャラクターリギング、パーティクル、スキニングのボーンウェイト、ライティング調整といった手作業の反復を減らしつつクリエイティブな制御を維持する。エンジニアリングではコード生成と AI 分析の知見をバックエンド、エンジン、ゲーム開発チームへ広げ、UEFN での運用実績を踏まえる。

#統合エディタとリリース予定

UE6 はハイエンドのスタンドアロン向け UE5 と、新しいプログラミングモデルが実戦で検証されてきた UEFN の 2 系統を単一エディタに統合する。従来どおりの方法、Fortnite への直接配信、独自エコシステムへの配信を選べ、Epic Games エコシステムとの互換性を保ちながらエコシステム間を移行できる。

既存プロジェクトを無理に移行させないことが Epic の理念として示されている。UE5 で制作中のスタジオは UE6 へ移行する明確な道筋を得る。UE6 の初期版は Actor と Blueprint を引き続きサポートするが、新フレームワークが成熟した段階で Actor と Blueprint は非推奨となり、変換ツールが提供される。

UE6 Early Access は 2027 年末を目標とし、正式リリースは Early Access から 12〜18 か月後を想定する。UE6 開発ストリームは GitHub で公開され、Verse 実装も閲覧できるが一般公開向けではない。UE5 への変更は UE6 へ取り込む一方、UE6 で行った変更は UE5 へ戻さない。Fortnite の開発は UE6 ストリームに接続される。公式 UE5 リリースは 5.8 以降は予定されておらず、必要に応じて 5.9 が出る可能性は残る。UE6 ストリームはアルファ版ではなく、将来の方向性を透明化するためのものとして位置づけられる。

#参考文献