Google DeepMind は実験的オープンモデル DiffusionGemma の開発者ガイドを公開した。Gemma 4 の 26B Mixture of Experts(推論時は 3.8B 活性)を背骨に、256 トークンのキャンバスを並列に denoising してテキストを生成する。量子化時は 18 GB VRAM 程度への収まりを想定し、重みは Apache 2.0 で配布される。テキスト・画像・動画入力に対応し、音声入力は非対応である。コンテキストは最大 256K トークンである。

自己回帰 LLM がメモリ帯域で詰まりやすいのに対し、並列生成でボトルネックを計算側へ移す。GPU 上では最大約 4 倍のトークン生成、NVIDIA GeForce RTX 5090 で 700 トークン/秒超、単一 H100 で 1000 トークン/秒超を示す。長い出力では 256 トークンブロックを確定して KV キャッシュへ積み、次ブロックへ進む block-autoregressive 方式を採る。vLLM の OpenAI 互換ローカルサーバでそのまま起動でき、Transformers、SGLang、MLX でも実行できる。従量制のファーストパーティ API 単価は公表されておらず、利用はセルフホストや Vertex AI Model Garden、NVIDIA NIM などの配備が前提となる。

#性能

モデル推論Intelligence Index公称コンテキスト
DiffusionGemma 26B A4Bあり13256k
Gemma 4 26B A4Bあり26256k

同一サイズ帯の自己回帰版 Gemma 4 26B A4B より Intelligence Index は低く、拡散デコードの速度志向とのトレードオフが指数にも表れている。

#評価(ベンダー)

指標DiffusionGemma 26B A4BGemma 4 26B A4B
MMLU Pro77.6%82.6%
AIME 2026(ツールなし)69.1%88.3%
LiveCodeBench v669.1%77.1%
GPQA Diamond73.2%82.3%
MMMU Pro54.3%73.8%
MRCR v2 8 needle 128k32.0%44.1%

指示チューニング済み・推奨 Entropy Bound サンプラ条件での比較であり、主要ベンチでは背骨の自己回帰版を下回る。

数独向けの JAX SFT レシピでは、素の正答率が約 0% から約 80% へ上がり、推論ステップ数も減る例が示されている。

#参考文献